日本でも愛犬の皮膚トラブルで悩む飼い主さんはいましたが、ここホーチミンは年中暑いので日本よりも皮膚トラブルの愛犬で悩む方が多いように感じます。
犬の皮膚炎にすぐに気づけるように、症状から考えられる病名と主な原因、かかりやすい犬種について解説します。
愛犬の皮膚病の種類
犬の皮膚は人間より敏感です。そのわけは犬の皮膚はに人間の1/3~1/4の薄さしかないからなのです。
その代わり草木など外部の刺激から守るように全身が被毛で覆われています。

【膿皮症】赤い発疹、かさぶた、かゆみ
犬の皮膚炎の中でもっとも多いのではないかと感じるくらいよく見かける皮膚病の「膿皮症」
皮膚のバリア機能や免疫力が低下することで、もともと皮膚に常在している黄色ブドウ球菌などが皮膚に侵入、増殖して細菌感染を起こします。
膿皮症になると、かゆみを伴い、皮膚にニキビのような赤いポツポツした湿疹や皮膚内部から盛り上がるような湿疹、
フケ、黒いかさぶた、抜け毛などがみられます。全身で起こりますが、内ももや脇、お腹に症状が出ることが多いです。
病院の治療には、抗生物質や殺菌薬を含有する薬用シャンプーが使われます。
〈かかりやすい犬種〉
どの犬種でも膿皮症になりますが、、ブルドッグ、パグ、ボストン・テリア、ジャーマン・シェパード・ドッグ、シェットランド・シープドッグなど
【皮膚糸状菌症】赤みを伴う皮膚の炎症とフケ・脱毛
皮膚糸状菌症は、カビの一種である糸状菌が皮膚に侵入し増殖することで、炎症を起こします。犬の顔面や足先、体に皮膚の赤みを伴う発疹や脱毛、フケ、かゆみなどの症状が現れます。
糸状菌は、動物の被毛や皮膚を栄養源にするといわれ、人にも感染し、発疹や円形脱毛症を起こすことがあります。
治療には、抗真菌薬や薬用シャンプーが使われます。また、掃除を徹底して、生活環境を改善することも必要です。
〈かかりやすい犬種〉
ブルドッグなどシワのある犬種に多いが、犬種よりも子犬や老犬、投薬中の犬、免疫力が低下している犬に起こりやすい
【マラセチア皮膚炎】皮膚のベタつきやフケ、脱毛、皮膚が厚くなる、かゆみ
マラセチア皮膚炎は、カビの一種であるマラセチアが原因となります。マラセチアは、もともと犬の皮膚に常在している真菌で、皮膚のバリア機能や体の免疫機能が落ちたとき、アトピー性皮膚炎や脂漏症など皮膚の病気にかかっているときに、菌が異常繁殖をして引き起こします。
犬が異常にかゆがり、耳や口周り、あご、内もも、足先、脇などにベタつきがみられます。また、独特なにおいがすることもあります。ベタつきの原因である皮脂を栄養にして状態が悪化するので、抗真菌薬の投与や菌の増殖を防ぐために薬用シャンプーを使用した薬浴も効果的です。
〈かかりやすい犬種〉
犬種を問わず発症するが、シー・ズー、ダックスフンド、プードル、コッカー・スパニエル、マルチーズ、パグなど
【アトピー性皮膚炎】アレルギー反応によって繰り返し起こる強いかゆみや赤みのある炎症
アトピー性皮膚炎は、アレルギー性皮膚疾患の一種で、ダニやハウスダスト、花粉、カビなどの環境中のアレルゲン物質に対してアレルギー反応を起こします。遺伝的な素因が関与するといわれていて、ほかの犬にうつることはありません。強いかゆみと赤みを伴う炎症が顔や足先、お腹、肛門周り、脇などに繰り返し起こりやすいのが特徴です。
かゆみから常に掻く、舐める、噛む、地面に体をこするといった行動がみられ、脱毛や皮膚が厚くなったり、色素沈着が起こることがあります。多くは、生後半年から3歳程度の若い時期に発症し、生涯長く付き合っていく必要のある皮膚病です。ステロイドや免疫抑制剤、抗ヒスタミン剤の投与のほか、塗り薬の使用や薬用シャンプーを使うなどのスキンケア、減感作療法が行われます。
〈かかりやすい犬種〉
柴犬、フレンチ・ブルドッグ、シー・ズー、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなど
【角化型疥癬】激しいかゆみを伴い赤みやフケがみられる皮膚炎
疥癬はヒゼンダニの寄生による激しいかゆみを伴う皮膚病で、角化型疥癬とアレルギー型疥癬(通常疥癬)があります。
角化型疥癬では、皮膚機能が整っていない子犬や免疫抑制剤で治療中の犬など、皮膚のバリア機能や皮膚の免疫が弱い場合に発症することが多いです。
激しいかゆみによって、犬が自分の体を掻き壊してしまったり、毛をむしり取ったりするなどの行動や分厚く硬いフケが出るなどの特徴がみられ、耳やひじ、かかと、お腹などに症状が出やすい傾向があります。
多頭飼いの場合、1頭の犬に症状が出ていたら、すべての犬の検査を受けるとよいでしょう。治療は駆虫薬の投与や薬用シャンプーを使用した薬浴が行われます。また、疥癬は人間にもうつるため、愛犬が疥癬と診断され、かゆみを感じる場合は、人も病院を受診することをおすすめします。
〈かかりやすい犬種〉
外飼いや多頭飼育の犬
【甲状腺機能低下症】ホルモンが原因で起こる全身症状と慢性的な抜け毛やフケ
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって起こります。
甲状腺ホルモンは、身体の代謝を促進するホルモンのため、低下すると活力がなくなる、悲しい顔をする、寝ている時間が増える、元気がない、食事の量に対して太りやすいなどの全身症状がみられます。
皮膚の異変としては、かゆみを伴わない体の左右対称の脱毛、ベタつき、フケ、色素沈着、毛ヅヤが悪い、カットした箇所から毛が生えにくいなどの慢性症状が現れます。
治療は、甲状腺ホルモン剤の投与を継続して行います。
〈かかりやすい犬種〉
ゴールデン・レトリーバー、コッカー・スパニエル、ボクサー
【ノミアレルギー性皮膚炎】激しいかゆみと炎症・脱毛などが起こり、皮膚の状態が悪化しやすい
ノミアレルギー性皮膚炎は、犬が体に寄生したノミに刺された際にノミの唾液に含まれるタンパク質などに対して反応を起こす皮膚炎です。
かゆみを伴う赤いポツポツとした発疹がみられ、主に腰や尻尾の付け根を中心に激しくかゆがります。
体を掻き壊す、噛む、舐める、毛をむしるといった行動がみられ、急激に炎症が進行することもあります。
その場合は早急に動物病院を受診し、駆虫薬やステロイド、抗ヒスタミン薬での治療を受けてください。定期的に予防薬を使い、事前に寄生を防ぐことが肝心です。
〈かかりやすい犬種〉
ノミ予防を行っていない犬
【外耳炎】耳をかゆがり、耳介の赤み、真っ黒な耳垢や悪臭などが特徴
外耳炎は、耳の外耳道や耳介部分に起こる炎症です。黒い耳垢や赤み、悪臭、耳の付け根を触るとグチュグチュと音がするといった症状のほかに、犬が耳や頭を振る、耳をかゆがって掻く、床にこすり付ける、耳を触られるのを嫌がって逃げる、攻撃的になるといった行動がみられます。
主な原因は、草の種子などの外的な刺激、耳ダニ、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、免疫力の低下、腫瘍などが挙げられます。重症化すると、中耳や内耳にも炎症が及ぶ可能性があります。耳の洗浄と点耳薬、抗菌薬投与などで治療しますが、重症の場合、時に手術が必要です。
〈かかりやすい犬種
トイ・プードル、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、アメリカン・コッカー・スパニエル、フレンチ・ブルドッグ、ミニチュア・ダックスフンドなど
皮膚病を誘発する主な原因と対策
犬の皮膚病の原因は多様です。環境的な要因によって発症する場合も多く、家の中の清掃、皮膚を清潔に保つことなども大切です。また、犬が体をかゆがっていないか、脱毛や炎症が起きていないかなど、よく観察しましょう。
皮膚病対策
飼い主さんが気を付けることや異変に気が付いたときの対策を解説します。
【体温の調節】
犬の皮膚には、体温調節機能の役割があります。特に夏場の暑い季節は、体温が高くなるだけでなく、蒸れて皮膚病の原因となりやすいので、室内であればエアコンを使用し、屋外であれば涼しい場所で過ごせるよう環境を整えてあげましょう。
【乾燥のケア】
皮膚が乾燥すると、バリア機能が低下し、皮膚病を起こしやすくなります。乾燥が気になる場合は、セラミドやヒアルロン酸を含んだ保湿力のあるシャンプーや入浴剤を使用して、皮膚の水分を保ちバリア機能を整えましょう。
【ストレス】
犬は、お留守番などつまらない時間の退屈しのぎや、気持ちを落ち着かせるために体を舐めることがあります。目を離している間に足先がよだれで濡れている、いつも体を舐めていて一部の毛が赤く変色しているといった場合は、ストレスが原因の可能性があります。分離不安などの症状がないか、犬が落ち着いて過ごせる環境が整っているか、日ごろ愛犬とコミュニケーションを取れているかを見直してみましょう。
舐める、噛む、引っ掻くといった行動をしてほしくない場合は、エリザベスカラーやエリザベスウェア(保護服)の着用で患部の悪化を防ぐことができます。
【害虫予防】
犬の皮膚病はノミ・ダニなどの害虫やヒゼンダニ・毛包虫などの寄生虫によって起こることがあります。
ノミやダニは夏から秋に多いと思われがちですが、気温が13℃以上になると活動することから、真冬の屋外を除くと室内ならほぼ1年中生息しています。定期的な予防を行うことが大切です。
【アレルギー要因】
アレルギーの主な要因は、食物やノミ、ハウスダストなどです。
掃除を徹底してハウスダストを減らす、獣医師に相談し、アレルギー対応のドッグフードや手作りご飯を与えるなど、原因を排除することが大切です。
洋服を着せたり薬用シャンプーで定期的な薬浴を行ったりするのも効果的です。
【栄養素バランス】
皮膚のバリア機能を高め、健康な状態を維持するには、皮膚に必要な栄養素をバランスよく摂取することも大切です。
消化しやすいタンパク質やビタミンB群、ヒスチジン、ビタミンA、ビオチン、亜鉛、銅、オメガ3系不飽和脂肪酸、オメガ6系不飽和脂肪酸、微量ミネラルなどを積極的に取り入れるようにしましょう。
皮膚の健康を応援する皮膚や被毛のケアに特化したサプリメントを使用するのもよいでしょう。

【マグロの健康オメガ3オイル】
不足しがちなオメガ3脂肪酸を積極的に摂取し、脂肪酸バランスのいい食生活を送ることで皮膚を健康に導きます。
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